クマの生息地について

女性ライダーにとってソロツーリングやソロキャンプは、危険が伴うけど一度はやってみたい冒険のひとつだと思います。
近年、キャンプ場の多くは人の出入りも多く、女性一人でも安全に過ごすことができるようになりました。
とはいえ、安全と思われた長野のキャンプ場で女性がクマの襲われる事件が発生するなど、時によってはトラブルに見舞われることも少なくありません。

都会に住んでいると普段は感じられないことですが、日本は山岳部の多い山国で、北海道であればヒグマ、本州と四国であればツキノワグマが生息しています。
山の中で暮らす人が少なくなったことに伴い、クマの生息地は拡大する方向にあります。
このため、かなり都市部に近いエリアでも、キャンプ場のような場所であれば特にクマと遭遇するアクシデントが増えていることは否めません。
キャンプ場の多くは山の中にありますので、クマの生息地とかぶっていることも十分考えられるのです。

キャンプ場で遭遇することは少ない

キャンプ場は人も多く、クマと遭遇することはごく稀だと言われています。
とはいえ、春から秋にかけてはクマが食料を求めて活発に動き回る時期でもありますので、キャンプ場でクマと遭遇してしまう可能性もゼロとは言えません。
クマは特にドングリの実(ミズナラの実)や草を好んで食べるので、ミズナラの木が多い地域は要注意と言えるでしょう。
また、ブナの実や柿・栗の実もクマの好物なので、これらの樹木が多いキャンプ地には気をつける必要があります。

ただ、クマというのは基本的に臆病な動物ですので、人間が多いエリアには近づかない習性があります。
クマがよほど飢えていない限りは、キャンプ場で襲われる心配はあまりないと言っていいでしょう。

食材の管理はしっかりと

クマは消化器官が人間と似通っているため、人間の食べるものはクマにとってもごちそうということになります。
一度人間の食べ物が気に入ってしまうと、同じ場所に何度も現れる習性があることも確かです。
キャンプ場に食料のゴミを捨てていく人が増えると、近辺にクマが出現することになりますので、キャンプで残飯が出た場合などでも管理をしっかりとすることで、キャンプ場にクマが出現するのを防ぐことができます。
最近ではクマが開けることのできないゴミ箱なども開発されていますので、残飯はこのようなゴミ箱に捨てるか、あるいは持って帰ることが原則となります。

クマの餌となる人間の食事を不用意にキャンプ地に捨ててくると、クマが出没し、人間はクマを駆除しなければならない状況に立たされます。
人間とクマが共存していくためにも、食料をキャンプ地に不用意に捨てない工夫が必要です。
キャンプ地で使用しなかった食料は、持ち帰るなどの配慮が必要です。